既にお伝えしているとおり、「食べログ」に掲載された飲食店による投稿情報の削除請求に関しては、これを認めない札幌地裁の判決が昨年出ていますが、この度、大阪地裁でも同様の判決の言渡しがありました。

隠れ家バーの「食べログ」削除要求を棄却 大阪地裁「店舗情報、原告自身が公開」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150223-00000554-san-soci

 「秘密の隠れ家」をコンセプトにしたバーの店舗情報がグルメ情報サイト「食べログ」に掲載され、削除要請にも応じなかったのは不当だとして、バーを経営する大阪市内の会社がサイト運営会社「カカクコム」(東京)に掲載情報の削除と330万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であり、佐藤哲治裁判長は「違法性は認められない」として原告側の請求を棄却した。
佐藤裁判長は判決理由で「掲載後に想定しないような客の訪問があった」と認めながらも、原告側が自らホームページで店名、所在地、電話番号、店内写真などを公開していると指摘。公開情報であれば掲載するという方針から削除要請に応じなかったカカクコム側の対応について、「悪質とはいえず、違法と評価することもできない」とした。

確かに、判決が指摘しているとおり、飲食店自身がホームページで公開している情報を掲載すること自体を違法とすることは難しいと思います。
しかし、本件の飲食店がそうであるかは分かりませんが、特定のお客しか受け入れないという方針の店が存在することは事実です。そして、食べログが提供する情報においてそのようなアナウンスがない場合に、いきなり店を訪問するお客と店との間でトラブルが生じることは、当然予想されるところです。
食べログも、情報提供を業とする者として、そのようなトラブルが生じないよう正確な記事掲載をする等の配慮が必要でしょう。